料理にかける終生の情熱を持った自称グルマンのピエール・チェン氏は、長い年月をかけて世界最高のシェフやワインメーカーとの間に人間関係を築いてきました。チェン氏にすれば、美味しいワインは美味しい食事と共にあればこそ最高の味を楽しめるもの、そしてこの2つが調和したとき芸術となる – そういう時はたいてい、型破りな方法をとっている – ということですが、この話からも彼の造詣の深さがうかがえます。
チェン氏の遊び心ある正確なペアリングは、自宅で友人たちを楽しませることが多いそうですが、今では他の人もそれを経験しているかもしれません。2023年10月、チェン氏は自身のレストラン第1号店、「Le Restaurant Blanc」をパリにオープンしました。そこでは、思いもよらない美味しさを楽しめるペアリングだけでなく、食事時に世界最高のワインの一部を試飲することもできます。チェン氏は、Le Restaurant Blancにレストラン業界で最高のワインセラーの1つを提供するばかりか、チーム・ソムリエとして自身の厳格な基準を目指し、チームを鍛え上げてもいます。
ここ40年ほどの間、注意を払い、鑑識眼をもって収集・整理してきたピエール・チェン氏の神聖なセラーは — かの有名なアートコレクション同様に — 世界最高ランクに並ぶものです。今秋を皮切りに、彼の所有する膨大なコレクションから選び抜かれた25,000本がとあるランドマークで開催するサザビーズのイベントに出品されます。チェン氏所有の膨大なコレクションであるワインのごく一部をご紹介しますと – 稀少なボトルや神話に登場しそうなヴィンテージが揃い、これらはシリーズ形式での6会場限定販売となる予定です。会場ごとに取り扱うワインの種類やコレクションイメージを変えていますが、各所とも「エピキュリアンズ・アトラス(The Epicurean’s Atlas)」というタイトルを打ち出しています。
これらオークションの初回は香港を舞台に11月末に開催されますが、他に類を見ないオークションイベントとなるでしょう。この後に続く販売会については、特定の地域やワインの種類に焦点を合わせていく予定ですが、チェン氏のセラー蔵出しのワイン出品第一号は、このまさに桁外れともいえるコレクションの品揃えや品質の幅広さを感じていただけるものとなります。